コミケでの体験版配布は有効か


いきなりの結論になるが、ゲームの中身を知ってもらおうと言う目的ならば、最近の流れから考えると、あまり効果はないんじゃないかと思う。もちろんそれを楽しみにしている人もいる。だがしかし、コミケ後と言えば戦利品の確認が最大の楽しみであり、その中で体験版をインストールしてゲームを知ろうとすることをやるだろうか。これは疑問符である。

私自身、イベントや店舗で配布される体験版は、殆どやったことがない。大概、webで落とした体験版をプレイする。何故かと言うなら、webで情報を集めた結果として『じゃぁ面白そうだからやってみようかな』となるからだ。

つまり体験版プレイへ結びつくことが重要で、体験版渡してやって下さい、と言うのはかなり無理がないか。では、何故コミケで体験版配布にあれだけの行列が出来るのか。これは単純に『タダなら貰っておけ』『コレクターズアイテム』程度でしかないのだろう。私自身、そのような台詞は何度かユーザーから聞いた。

だが、体験版無料配布そのものは別に悪くないのだ。行列の具合でゲームへの手応えを知ることが出来る。その意味でコミケは重要なリサーチの場であると思う。ただ、プレイへ結びつける、と言う概念が少々希薄である場合がないか。

思うに、コミケでやることならば、その場でしか出来ないこと、webではやりにくいことで、人の目を集めるもの。そして、会場を後にしたあとからでも、楽しんでもらう可能性の高いものの配布、イベント。コミケ前は知らなかったゲーム、関心の薄かったゲームでも、終了後はwebで調べてみようと思わせるような企画。
そう言った意味で、設定資料集などの小冊子や限定グッズは有効なんだと思う。限定グッズも、ゲームを買った人には後から手に入れられるようなフォローを講じるテもある。
コミケへ来るほどの人がwebチェックを疎かにしているとは思えない。

コミケで知った>設定資料集が面白そう>webで調査>面白そうだからそのままwebで体験版DL

このような流れを取るならば、コミケでの体験版は持っていてもプレイせずに終わる可能性が高い。
だからといって、コミケでの体験版配布が不要だとは言わない。実際に楽しみにしているユーザー層もあるからだ。詰まるところ、体験版と一緒に配布したりイベントを打ったりする手段をさらに充実させる必要があるのじゃないか。体験版とチラシ程度では有効打とはなりえないのではないか、と言うことだ。

思い返せば、売れているメーカーさんは普通にやっていることだ。『リピータ維持戦略』とか言うと聞こえがいいか。これは、そのまま新規ユーザー開拓へも効果を上げている、と言うことだろう。
そも、西館を三周もするような行列を作るブランドさんに、このような懸念は必要ないのだが。



実のところ、デモムービーにも殆ど同じようなことが言える。web上におけるデモムービーが体験版へ結びつける効果を果たしていない、と言う意味で。
お断りしておくが、視聴者が見たいものは『作品』であり、ユーザーが見たいものは『デモムービー』である、と言うことだ。数字的なバックデータも既に揃えてある。世論調査並みの信頼度はある資料だ。個別にメーカーさんから問い合わせがあった場合に限り、喜んでデータを提供する。

得られた結論は明瞭だ。現在『ユーザー』はデモムービーを見ていない。…ムービーが『ゲームの一部』足ろうとしない限り、だが。
『自分は年に何本ゲームを購入する』『どんなブランドを買った』と言うことを自問してみれば『視聴者』と『ユーザー』とわざわざ断り書きをした理由を解ってもらえると思う。


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